チームと言ってもさまざまなチームがあります。
人が2人いたらすでにチームが出来上がりますし、スポーツチーム、会社のチーム、家族のチーム、友達のチームなど、私たち生活していくうえで沢山のチームがありますよね。
私たちは1人で生きてはいきませんので、どこかのチームに所属しています。
しかし「なんかこのチームに馴染めない」と感じたことありませんか?
リーダー経験者の方は「なんかこのチーム上手くいかないなあ」と感じたことはありませんか?
それは、チームが「安心な環境で機能できていないから」です。
「安心な環境」とは
- 私がこのチームに居てもいいんだ
- 私が発言していいんだ
- 私はこのチームが好き
と心から思える事。
えっ、なんだそんなこと?って思ったでしょ。
でも考えてみてください。
学校、職場、家族、友達とのチームの中で「馴染めない」「上手くチームが機能しない」と感じた方が多いのは、なぜなのでしょう?
それを紐解くと3つあります。
①目標が明確ではない
②チームワークが上手くいかない理由を知らない
③中和行動を取る人がいない
この3点です。
なんだかわからないですよね。
なので詳しく説明していきますね。
- なぜ目標が必要なのか?
- チームを良くする為のルールとは?
- 中和行動を取れる人がリーダーを
チーム目標、個人目標を明確にする
まず、チームで目標達成する為には、チーム目標を分かりやすく説明してチーム内に浸透させる事。
そして、その目標に向かってそれぞれのメンバーが何をすべきか明確にしてあげること。
この2つはとても大切です。
この説明をしっかり行う事で成果がかなり変わってきます。
チーム目標をチーム内に浸透させる
「そのくらいわかっているだろう」「みんな理解しているはず」という思い込みは捨てましょう。
「曖昧な言動は曖昧な結果を招く」この事をリーダーはしっかり理解しておく必要があります。
一から事細かく、しっかり説明しましょう。
そして、10人いたら10人考え方も違うし、理解度も1人1人違うという事をリーダーは理解しないといけません。
では、どうやってみんなが理解しているのかわかりませんよね。
そこで1つの方法として「理解をみんなでシェアする」という方法を使います。
チーム内で2,3人に分かれてもらい「リーダーが話した事をまとめてみて」と伝えます。
その2,3人で話し合ってもらいリーダーが言いたい事をまとめて、チーム全体の前で発表してもらいます。
この方法を使う事で、お互いの考え方もまとまるし、リーダーが自分の伝えた事がどれだけチーム内で理解できているのか確かめる事ができます。
もし、伝えたい事がずれている場合は、修正してもう一度伝える必要があります。
そして、また話し合って発表してもらいます。
こうやる事でリーダーの伝えたい事がより明確になり、理解度が深まります。
ここで重要なのは目標を明確にし理解してもらう事。
これが、カーナビでいう最終目的地になるので、ここを間違えると目的地に辿り着くことができません。
目標達成の最終地点を最初に設定し、ナビゲートできるようにしておきましょう。
ちょっと話がそれますが、チーム内でシェアしている時そっと覗いて見てください。
以外な人が話をまとめていたり、理解度が高かったりするので個人の特色も色々見えてきます。
リーダーがチームを作る上でヒントになるかも知れませんよ。
個人の役割の明確化
ここで言う「個人の役割の明確化」は同じ目標達成の為に個人がどのような役割をもって行動するのか理解してもらう必要があります。
野球で例えるなら、ピッチャーなのかキャッチャーなのか?
サッカーで例えるなら、フォワードなのかゴールキーパーなのか?
それぞれ役割が変わってきます。
「おいおい、そんな事わかってるよ」と思う方もいると思いますが、スポーツの中ではできていても会社組織でできていない事が多々見られます。
スポーツのなかでは、勝利という目標に向かい、1人1人がそれぞれの役割を持ち、戦術を理解して個人の持っているパフォーマンスを最大限に発揮する。
これがチーム目標を達成するにあたって大切な要素となってきます。
会社組織内でも同じだと考えています。
しかし、チーム目標も理解し、自分の役割もわかった。
でも、どう行動すればわからない。
ここなんですよね。
目標達成の為にどう行動すべきか?
目標数字は出したがその数字を達成する為にどう行動に落とし込むか。
例えば、100万円の目標数字を個人で決めたとします。
その根拠となる行動が必要になってきます。
100万円の目標に対してどう行動するか。
- 顧客のリストアップ
- 客単価の設定
- 顧客数の人数
- お客様のアポイントメント
- 1日のスケジュールを立てる
- 1週間目の目標達成率を出す
- 1日当たりの目標達成率を出す(ゴールから逆算する)
- 目標未達成の場合、戦略、行動を見直す
- 1ヶ月の振り返り(なぜ達成できたのか?なぜ達成できなかったらのか?)
- PDCAの見直し
ざっくりですが、このように行動に落とし込む事が重要です。
まずは個人で行動プランを出して、リーダーが確認してあげてください。
この時は個人に答えを出させてあげる事。
自分で考える事で行動の責任や、自主性、スキルアップに繋がります。
もし、このアクションプランでは無理だと思ったらアドバイスしてあげてください。
アクションプランを明確にする事で自分が何をすべきか、行動が明確になります。
そして個人の役割が明確化する事で、チームの歯車が動きだします。
ここでは、売上にフォーカスしましたが、プロジェクトにも置き換えられます。
例えばディズニーランドに行くとします。
- いつ行くのか
- 誰といくのか
- 何時に着くようにするのか
- 交通手段は
- 予算はいくら必要か
- どのアトラクションに乗るか事前に確認
- どんなイベントが行われているかチェック
- 食事はどこで食べるか
- 当日の天気は
- お土産はどのタイミングでいつ購入するか
- 何時頃帰宅しようか
このよう「ディズニーランドに行く」というだけでもこのように色々なアクションプランが考えられます。
これをプロジェクトに置き換えて、行動プランを個人に落とし込む。
リーダーがアクションプランを確認してPDCAを回していく。
これらを繰り返し、ゴールから逆算して1週間ごとに進捗の確認。
日報や週報などを上手く活用しながら、1ヶ月後の目標達成にリーダーは導いていきましょう。
チームワークを良くする為にルールを決める
チームワークを良くすることは、チーム目標を達成する為にはとても重要な要素です。
チームワークは、1人で仕事を抱えこむのでは無く、成功や失敗をメンバーと共有しお互いをカバーできるのも特徴です。
協力関係が構築されることによって、メンバーの帰属意識も高まり、自分の仕事に責任をもてるようになります。
しかし、チームを作るとチームワークを乱す人も現れます。
この、チームの和を乱す人が現れるとチームのパフォーマンスは必ず低下します。
だからと言って排除する訳にもいきませんよね。
メンバーを選考する際に、チームワークを乱す人を選ばなければ良いのですが。
でもそう上手くも行きません。
では、どうしたら良いか?
あらかじめチームのメンバーが決まったら、「ルール」を決めましょう。
そのルールとは3つです。
- 攻撃的な言葉を使わない
- 怠惰な言動はしない
- 愚痴と文句は控える
攻撃的な言葉を使わない
攻撃的な言葉とは、意見を発表した後に「そんな意見ダメだよ」「バカじゃないの?」「真面目に考えたの?」などと言う言葉を発する人です。
攻撃的な言葉を言われた方の人は、次から意見を言えなくなってしまいますよね。
どんなに能力やスキルが高い人でも、攻撃的な言葉を使う人は相手を萎縮させ、相手の意見や発言をブロックしてしまいます。
これはチームワークを乱すだけでは無く、相手のやる気まで無くしてしまうので、攻撃的な言葉は使わない。
そもそも、その人との人間関係が壊れますので、困っていても助けたいと気持ちにならないと思います。
なのでこれは絶対だめです。
怠惰な言動はしない
怠惰な言動もダメです。
「真面目にやっても意味ないよ」「面倒くさいから終わりしよう」などという言葉や態度は周りのモチベーションを低下させますので、これも絶対にだめです。
理由なく時間に遅れて来るのもだめですね。
大切な仲間の時間を奪っている事に気づいていません。
怠惰な言動もチームのパフォーマンスを落とす原因になるので、これも絶対にNG行為になります。
愚痴と文句は控える
愚痴や文句も控えましょう。
「自分がこんな事できるわけないよ」「やっても意味ないよね」「あいつマジでムカつく」
などの愚痴や文句を言った所で何も変わりません。
ですが、気持ちはわかります。
私も上司への文句や愚痴を酒の肴にして飲んだこともあります。
だからあまり強くは言えません。
ですが色々勉強してからは、愚痴や文句を控えるようになりました。
アメリカの大学の実験でMBA出身の人だけを集めてチームを作り、仕掛け人を中に紛れ込ませて実験をしたそうです。
仕掛け人は「攻撃的な言葉を使う」「怠惰な言動をする」「文句や愚痴を言う」こんな人です。
結果、仕掛け人がいるチームと、いないチームではプロジェクトの成果が40%も差がでたそうです。
しかも、仕掛け人がいたチームは口を揃えて「もうこのチームでは活動したくない」と言ったそうです。
MBA出身の優秀な学力や知識を持っていても、仕掛け人のような人がいるとパフォーマンスが落ちてしまうのです。
ですから、チームができた時点で「3つのルール」は徹底して守らなければなりません。
試合や会社のプロジェクトをなどを進める上でこの「3つのルール」を徹底しなければ、どんなに優秀な人を集めても上手く機能しません。
最初に「3つのルール」の説明に時間をさき、教育することで目標達成が大きくかわってきますので土台作りをしっかり行ってから、動き始めましょう。
チームリーダーは中和行動が取れる人
チームを作るうえで、必ずしもベストな人が集まるとは限りません。
先ほど書いた「攻撃的な言葉を使う人」「怠惰な言動をする人」「愚痴と文句が多い人」
がいるかも知れません。
決まりごととして、決めたり、教育してもなかなか守らない人も出てきます。
そこでリーダーになる人は中和行動が取れる人をおすすめします。
中和行動とは、例えばある人が「こんな事やって意味ある?」って言ったら「なかなか良い意見だからとりあえずやってみよう」と言う。
「こんなの真面目にやってもしょうがない」って言われたら「もし、これが成功したら会社もお客様も喜んでもらえるからできるように考えてみよう」と答える。
こんな感じで、意見を上手く中和して場の空気を良い方向にもっていけるようにする。
この中和行動は、もしチームに相応しくない人がいても、場を和ませ、チームを良い方向に導いてくれます。
そして10人いたら10人考え方が違うということを知っている人も中和行動の取れる方です。
こう言う人は相手の意見を否定せず、1度受け入れてから発言することができますので、リーダーにむいています。
しかし、リーダー以外でこの中和行動が取れる人が居れば良いのですが、なかなかそうはいきません。
ですので、まずはリーダーとなる人が中和行動を取り、チームがマイナスな方向に向いた時方向修正し、良い方向に導いていきましょう。
リーダー論の話はまた後程、別記事で書きますが、カリスマ性や権威性、実績などよりもこの中和行動が取れる人がリーダーの資質が高いと思っています。
一見、ちょっと頼りなく、みんながいじれる人くらいの方がチームが上手く機能することが多いと感じています。
リーダー選考の際はこの中和行動が取れる人を選んでみてください。
もしくはNo2の右腕においてリーダーサポートに配置しても良いと思います。
最後に私が参考になった本を紹介しておきます。
とても読みやすく勉強になりますので、興味ある方読んで見てください。
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