今回はお客様から「選ばれる美容師」になる為に必要なことを、お話したいと思います。
現在美容室の数は、25万件を越えて、過去最高と言われています。
そして美容師の数も53万人以上いるのが現状です。
しかも、日本の人口は減少しています。
競争は以前にも増して、激しくなってきています。
以前よりも売り上げが落ち、お客様の数も減ってしまい悩んではいませんか?
しかし、この激しい競争の中でも、売り上げもあがり続け、客数も増え続ける美容師もいます。
お客様から「選ばれる美容師」と「選ばれない美容師」は何が違うと思いますか?
結論から言うとお客様から「信用」「信頼」が得られているか?
そして美容師自身のアップデートが常に行われているかだと、私は思っています。
ここで言うお客様の「信用」「信頼」そして「美容師自身のアップデート」について詳しく説明していきたいと思います。
その前に自己紹介
- 美容業界に20年以上勤務
- 美容師歴3年で技術売上100万円突破
- 美容師歴3年目で店長に就任
- 10年目で取締役就任
・お客様が、あなたから商品を買う動機とは
・お客様に「もう一度あなたに切ってもらいたい」と思ってもらうには
・お客様から「選ばれる美容師」になる為にはどうしたら良いか?
となりの美容師も同じ商品を扱っている
カラーの薬も今はとても進化しています。
イルミナカラー、オルディーブ、プロマスターなど、どれをとってもトップクラスです。
皆さんのサロンでも、使っている人もいるか思います。
しかし、となりのサロンでも、同じ薬を使っているかも知れません。
例えば、同じイルミナカラーの8LVの薬を使い、同じお客様に染めたとしたら、となりのサロンと仕上がりの違いは、どこにありますか?
基本通り染めて、同じ時間をおいて、同じ薬を使ったら、そうそう変わりはないはずです。
そこでお客様に「あなたのサロンで染めてもらう」動機が必要になってきます。
店販商品も同じです。
となりのサロンで、オージュアやケラスターゼを扱っていて、あなたのサロンでも同じ商品を扱っていたとします。
お客様からしてみれば、同じ商品ですから、どこで買っても同じですよね。
この店販商品を、お客様が「あなたから買う」という動機が必要になってきます。
何が必要だと思いますか?
「何を買う」かが重要ではなく、「誰から買う」のかが重要になってきます。
あなたから商品を買う動機とは?
「あなたから商品を買いたい」「あなたの技術にお金を払いたい」とお客様に思って頂く必要があります。
それは、「信頼」と「信用」です。
「あなたが勧めてくれたから」「あなたが言うのであれば間違いない」とお客様が感じてくれたら、あなたから、商品を買ってくれます。
では、「信頼」「信用」をお客様から得る為には何が必要だと思いますか?
「信頼」とは信じて頼りにする事。頼りになると信じる事。
「信用」とは、確かなものと、信じて受け入れる事。それまでの行動や実績で信頼できると判断する事。
「信用」は実績。
「信頼」は人柄。
つまり、この2つが「あなたから商品を買う」お客様の動機になります。
「信用」「信頼」は積み重ねで、できてきます。
日頃からこの2つの事を意識しておく事が、お客様の購入動機に繋がります。
あなたの商品は「技術」と「店販商品」「あなた」になります。
「信用」と「信頼」をお客様から得られるように、日々心がけましょう。
どの美容師が切っても仕上がりは同じ?
カウンセリングは皆さんどうしていますか?
忙しい中、短い時間でカウンセリングを行うのは、とても大変ですよね。
確認すべき項目を聞いて、カウンセリングを進めていると思います。
例えばご新規様のカウンセリングでは
このような、カウンセリングの時にお客様とのやり取りはありませんか?
そして、シャンプーをして、カットがはじまり、何気ない会話をして、仕上がりました。
お客様も要望通りのスタイルになり、帰られました。
一見、何も問題のないやり取りに見えますよね。
しかし、ご新規様の平均リピート率はどのくらいか知っていますか?
90日以内の新規リピート率は、約30%〜35%と言われています。
10人新規のお客様が来たら、3人〜3.5人しか再来店してはくれません。
なぜこのような数字になってしまうのでしょうか?
お客様が、「もう一度あのサロンに行きたい」と思わなかったから、ではないでしょうか?
切ってもらうのは、あなたでなくても良い
では、「もう一度あなたに切ってもらいたい」と思ってもらう為には、どうしたら良いでしょうか?
先ほど、ご新規様のカウンセリングから、仕上がりまでの過程をざっくり見てもらいましたが、このやり取りでは、リピート率35%のままです。
お客様からしてみたら、「あなたでなくても良い」のです。
お客様は技術の事は、わかりませんから、「どの美容師が切っても仕上がりは同じ」と思っている人も多いと思います。
例えば「ゆるめに巻いたボブスタイル」
スタイリストからしてみれば、ワンレングスに切って、表面にレイヤーを入れて、毛量を整えて、大きなカールアイロンで巻いてあげる。
基本的な技術を持っているスタイリストであれば、ほとんどのスタイリストが、可愛くできるスタイルですよね。
さらに、フリーペーパーやSMSで掲載されているデザインも似たようなスタイルが、多いのも現状だと思います。
これでは切ってもらうのも、「あなたでなくても良い」になってしまいます。
もちろんお客様のニーズに応えるのは、プロとしてはあたり前です。
お金を頂いているのですから。
でも、周りのスタイリストと、同じことをしていても、お客様から「もう一度あなたに切ってもらいたい」という動機には、結びつきません。
ではどうしたら良いと思いますか?
「もう一度あなたに切ってもらいたい」と思ってもらう
「信用」と「信頼」のお話を先ほどしましたが、ここで必要なのは「信頼」です。
「信用」はお客様のニーズに応えて満足のできるスタイルを作ること。
いわば、「技術の信用」ですよね。
「信頼」はあなた自身になります。
「あなたにもう一度切ってもらいたい」と思ってもらうには、あなた自身の「信頼という力」が必要になります。
お客様の為に思い込めてデザインを作る
ヘアスタイルを作るという「作業」になってはいませんか?
多くのお客様をこなす為にスピードは大切です。
お客様も、サロンの滞在時間は短い方が良いですし、サロン側も回転率が高い方が助かります。
作業スピードは、必要ですが、「作業内容」に問題があります。
作業とは「どうやって効率的に短時間で、目的を達成できるか」にあります。
しかしこの作業の中には、「仕事」という概念が含まれていません。
言われた通りにこなす事は、「仕事」とは言えず、「作業」にすぎません。
最低限、「作業」をきっちりこなす事は、大切ですが、それだけでは本当の意味での価値が生まれているとは言えません。
「仕事」には相手に価値を提供して、喜んでもらう「思い」が込められています。
「思い」は、目には見えませんが、「思いやり」は「相手の立場にたち、相手の気持ちを大事にしながら行動する」事によって相手に映るようになります。
例えば
「前髪を切ってください」と言われたら、「可愛い感じ」に見せたいか、「クールな感じ」見せたいか聞いてあげる。
可愛い感じが好きなら、少し重ためな、ラウンド状に切ってあげる。
クールな感じにしたければ、前髪を長めに切って流してあげる。
このスタイルの後は、どういうスタイルにする予定なのか?「伸ばし行きたい」のか?「この長さをキープしていきたい」のか?
伸ばしていきたいのであれば、レイヤーの位置を下げて、短く切り過ぎないようにする。
長さをキープしていくのであれば、スタイルが持つように、長さをコントロールしてあげる。
自宅に戻ってから、スタイリングは上手くできているのか?
アイロンを毎日使っているのであれば、使い方を改めて教えてあげる。
スタイリング剤をつけるので、あれば付け方をしっかり教えてあげる。
など、このように具体的なアクションを起こす事で、お客様に「あなたの髪に責任を持って、ずっと接していきたい」という思いが少しでも伝わるのではないでしょうか。
こう言った一声をかけてあげて、少しでもお客様のお役に立てるように、自分の持っている技術をお客様に提供できれば、「私のことを真剣に考えてくれている」とお客様も思ってくれると思います。
こう言った短い時間の中での「思い」の積み重ねが「もう一度あなたに切ってもらいたい」というお客様への動機に繋がって行くのだと思います。
お客様はあなたの恋人だと思い、喜んでもらえる為に何が必要かを、考え続けることが、リピートに結びつくのかもしれませんね。
美容師として、あなたの武器はなんですか?
あなたが今持っている武器はなんですか?
現在美容室の数は、25万件を越えて、過去最高と言われています。
そして美容師の数も53万人以上いるのが現状です。
しかも、日本の人口は減少しています。
美容師は、この中で戦っていかなければなりません。
この中で戦っていくためには、自分の武器が必要になってきます。
「技術」なのか「人間力」なのか。
答えはどちらも必要です。
今の時代は「フリーランス美容師」「個人経営のオーナー兼スタイリスト」など昔と違う美容師の形態が増えています。
個人の力で現状を乗り越えていく必要があります。
昔は「美容室」にお客様は足を運んでいましたが、現在は「美容師」に足を運ぶ人も多いと思います。
この現状の中でお客様から「選ばれる美容師」になる為にはどういう「技術」や「人間力」を持たなければいけないのでしょうか?
選ばれる美容師になる為には
選ばれる美容師になる為には、常に「アップデート」していかなければなりません。
技術のアップデートには、カラー剤やパーマ液の薬品知識や、シャンプー、トリートメント、整髪料に至るまで、全て含まれています。
そして、常にお客様よりも先にアップデートしていなければなりません。
今はTwitterやInstagramで検索すれば、なんでも最新情報が手に入ります。
これは、美容師もお客様も同じスピードで手に入る時代になっています。
ですから、商品提供する側の美容師が、お客様より先に色々な情報を把握して、お客様に提供していかなければなりません。
月に200万以上売り上げのあるスタイリストは良いとしても、月に100万以下の売り上げの人は「アップデート」を常に行なっていないと周りの美容師には勝てません。
アップデートを行い、今の時代に合わせた技術をお客様に提供できる事も、「お客様に選ばれる美容師」の条件でもあります。
そして立派なあなたの武器の一つになります。
もちろん最大の武器はカットだと思います。
カットの技術は美容師が覚える技術の中で、一番難しい技術だと私は思っています。
そして、「美容師に、一番必要な技術は何?」と聞かれたらカットと答えます。
これは自分にしかない武器になるからです。
しかし、取得する為には、時間もキャリアも必要になってきます。
それでも戦わなくてはいけませんので、それを埋める為には「アップデート」して最新の薬品を使いこなしながら、お客様に提供していく必要があります。
このアップデートは、カットほど時間もかからずに、お客様に提供できます。
常に自分の今現在の、武器はなんだろう?と考えながら強化していかなければなりません。
美容師は「ドラゴンクエスト」というロールプレイングゲームによく似ています。
自分のレベルをコツコツあげながら、成長していきます。
行動をやめない限りは、成長してくれます。
自分が行動しなくなってしまうと、成長が止まってしまいます。
行動を止めないように、常に情報をアップデートしながら、お客様から選ばれる美容師になりましょう。
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